漫才「ドラえもん」
二人:はいどうもー!オフ・コースです、よろしくお願いします。
藤井:早速なんですけど、子供の頃ってよくアニメを見ましたね。
大賀:あー見ましたね。俺らの世代と言えば、やっぱり「ドラえもん」が一番でしょうかね。
藤井:そうですね。名シーンもよくあったしね。
大賀:あぁ、ドラえもんがのび太君に銃で撃たれるシーンね。
藤井:そんなのないだろ!
大賀:ドラえもんが胸を押さえて言うんですよね。『…なんじゃこりゃあー!』って。
藤井:完全に刑事ドラマと混ざってるじゃん!
大賀:でも機械だから胸からオリーブオイルが…。
藤井:なぜに食用油!?そんなのでドラえもんが動いてて欲しくないよ!
大賀:その油でじっくり炒めて、こんがり焼きあがって生まれたのが「ドラ焼き」です。
藤井:嘘をつくな、嘘を!子供達がトラウマになっちゃうよ!そもそもドラえもんの有名なシーンの話はどこへ行った!?
大賀:まぁ、有名なシーンといえば、のび太君がドラえもんに助けを求めるシーンだよね。
藤井:そうそう。のび太君が泣きながら部屋に入ってくるところから始まるんだよね。『ドラえもーん!』って。
大賀:そして、お決まりのパターンへ行くんだよね。(ドゥルドゥルドゥルドゥル)「ドラえもんらしきものが現れた。」
藤井:それはRPGでよくあるパターンだろ!しかも、せめてドラえもんかどうか確認しろよ!
大賀:「のび太君の行動。ドラえもんに『ジャイアンにいじめられたよー。』と泣きついた。」
藤井:あ、確認できたのね。
大賀:「ドラえもんだったものは、すばやく身をかわした。」
藤井:ドラえもんが突然変異しちゃったよ!しかものび太君の頼みを無視ですか!?
大賀:「ドラミちゃん(元ドラえもん)は呪文を唱えた。『そんなことより宿題やったの?』」
藤井:ドラミちゃんになっちゃった!確かにドラミちゃんの方がズバっと言いそうだけど!
大賀:「のび太君の攻撃。のび太君が銃を撃った。そこでドラミちゃんは胸を押さえて『…なんじゃこりゃ…』」
藤井:だからドラえもんにそんなシーンねぇよ!のび太が銃を撃つとか怖いだろ!ちゃんと有名なシーン知ってるだろ?
大賀:ドラえもんが道具を出すシーンとか?
藤井:そうそう。例えばのび太君が『空を自由に飛びたいな♪』って言ったら?
大賀:『ちっ、タケコプター。』
藤井:「ちっ」ってなんだよ!「ちっ」って!
大賀:『後でレンタル料払えよ。』
藤井:レンタル制!?ドラえもんが金取るなよ!
じゃあ『世界旅行に行きたいな♪』って言ったら?
大賀:『はい、タケコプター!』
藤井:使い回しをするな!なんで雨にも負けず雪にも負けず世界旅行しなきゃいけないんだよ!
大賀:その後、のび太君は次の言葉を残しました。『地球は青かった…。』
藤井:それはガガーリンだろ!
大賀:『やっぱりこのボケはまずかった…。』
藤井:同じような言い方で反省するな!
じゃあ『アニメのヒーローに会いたいな♪』って言ったら?
大賀:『はい!』
藤井:ドラえもん自身が立候補するな!夢ぶち壊しだろ!
お前はドラえもんの道具を一つも知らないのか?
大賀:知ってますよ。例えばえばタイムマシーンとか。
藤井:ああ、ちゃんと有名な道具知ってるじゃん。よくドラえもんがいた未来へ行くのに使われるよね。
大賀:材料は紙と糸と竹ぐしね。
藤井:昔のおもちゃかよ!
大賀:『ドラえもーん。このタイムマシーンが壊れたよー。』『どれどれ?あぁ、ここの輪ゴムが切れたんだな。』
藤井:しかも輪ゴムが動力源!?ますます未来へ行けるわけないだろ!
大賀:『じゃあ、さっそく未来の修理センターへお願いするね。』
藤井:それくらい自分で直せよ!未来へお願いするようなものでもないだろ!
大賀:それから不意な海外旅行に役立つほんやくこんにゃくね。
藤井:どうやったら不意に海外へ行けるんだよ!
まぁ食べるだけでどんな言葉でも使えるようになる便利な道具だけどね。
大賀:確か卵や大根と一緒に煮込んで食べるんだよね?
藤井:普通のこんにゃくみたいに扱うなよ!ひみつ道具だぞ!
大賀:あ、そうだね。これのおかげでお前の言葉が理解できてるんだもんね。
藤井:俺は一体どこの住人だよ!
大賀:そんな相方をもっと良く知るためにも、絶対欲しいのがタイムテレビね。
藤井:無視するな!
大賀:だから俺も藤井の未来を見ようと、家のテレビの横を斜め15度の角度で叩いてみたら…
藤井:そんな方法で未来が映るわけないだろ!なんで昔のテレビの映りを良くする為の方法なんだよ!
大賀:テレビに映ったミニドラが、銃で撃たれて『…なんじゃこ…
藤井:だからドラえもんにそんなバイオレンスなシーンなんてないんだよ!しかもさっきから撃たれるキャラをちょいちょい変えるな!
大賀:『…なんじゃこ…あ、あれ痛くない?あ、四次元ポケットにこんなものが!』
藤井:四次元ポケットじゃ意味ねぇよ!普通は上着の胸ポケットとかだろ!
大賀:『奇跡だ…。胸ポケットに入ってた「ドラ焼き」が弾を防いでくれたなんて…!』
藤井:本当に奇跡だよ!ドラ焼きなんてすぐに貫通しちゃうだろ!
大賀:『ミニドラ…。俺の為に命をはって守ってくれるなんて…。』
藤井:そのドラ焼きって、ミニドラを焼いたドラ焼き!?そんな訳ないだろ!
大賀:あ、確かに。撃たれたのはミニドラだから、ポケットに入ってたのはミニミニドラだね。
藤井:そういう事じゃねぇよ!ドラ焼きの認識が間違ってるって事だよ!
大賀:じゃあもう「ドラ焼き」を変えれば良いんだろ?『奇跡だ…。胸ポケットに入ってた「リンゴ」が弾を防いでくれたなんて…!』
藤井:リンゴでも一緒だよ!リンゴも銃弾受けたら木っ端微塵に弾け飛ぶわ!
大賀:でも、リンゴの方が藤井の未来も明るくなるだろ?
藤井:どういう事だよ!?
大賀:「リンゴ」ってことは、未来は漫才師として「売れる(熟れる)」って事だよ。
藤井:もういいよ!
大賀:はい、俺たちもちろん!
藤井:オフ・コース!
二人:どうもありがとうございました。