漫才「感動する話」(第11回即興ネタ大会/後説)
二人:はいどうもー!オフ・コースです、よろしくお願いします。
大賀:いきなりだけどさ、俺って今両親を訴えようとしているじゃん。
藤井:いやいや、そんなダークな話初耳なんですけど!さも皆さんご存知のように言われても!
大賀:そうだっけ?いや、実はさ。俺の出生にはめっちゃ複雑な理由があるんですよ。聞いてくれる?
藤井:まぁ、そこまで言うなら聞いてあげようか。
大賀:まずはさ、俺が生まれる前になるんだけど。なんでも俺の父親は、ビニールを燃やすために森へ大量の芝を刈りに…
藤井:ちょっと待ったー!ツッコミどころが満載過ぎるよ!まず桃太郎の冒頭にそっくりだし!
第一、ビニール燃やしちゃ駄目だし!木も切りすぎちゃ駄目だし!さらに森でビニール燃やしたら山火事だよ!
大賀:そして母親は…
藤井:俺の全力ツッコミへの反応なしか!
大賀:使い終わった油を流す為に川へ…
藤井:揃いも揃ってお前の両親、環境破壊大好きだな!
大賀:そのギットギトの油にまみれた桃を食べようと家に持ち帰った母親。
藤井:意地汚ねぇな!絶対食いたくねぇだろ!
大賀:しかし、今ダイエット中の母親は、脂肪を気にして近くの公園に捨ててしまいました。
藤井:なら拾う前に思いとどまれよ!さらにまた公共の場を汚しちゃってるし!
大賀:すると…何と言うことでしょう。その桃を捨てた場所から、大きな豆の木が生えてくるではありませんか。
藤井:いきなりビフォーアフター口調!?そして何故に豆の木!?桃なのに豆の木!?
大賀:そこで両親はその「もめの木」を登ってみることにしました。
藤井:「もめの木」って何だよ!一瞬もみの木みたいでスルーしそうだったよ!
大賀:その怪しいもめの木を躊躇いもなく登っていく両親。
藤井:好奇心旺盛な両親だこと!
大賀:すると、そこには玉手箱がありました。
藤井:もう今更言うのも何だけど、物語無茶苦茶だな!
大賀:そしてその玉手箱を売って大金を手にした母親。
藤井:そこは空けて欲しかった!しかも父親には分け前なし!?
大賀:そして、そのお金で豪遊しまくった母親の一夜の間違いで生まれたのがこの俺。
というわけで、俺は両親を訴えたのでした。めでたしめでたし。
藤井:全然めでたくないよ!大体、最後に訴えて終わるって全然感動しないじゃねぇか!
大賀:いやいや、感動する話だけにみんなの心にも「訴えた」んですよ。
藤井:もういいよ!
大賀:はい、俺たちもちろん!
藤井:オフ・コース!
二人:どうも(いつも通りなこんなネタで)すみませんでした。